ラストに向かう過程で、いろいろな人と状況を盛り込みすぎて、ちょっと散漫な印象も残ったが、この人の書くミステリーがいいところは、いつも、どんなキャストに対しても愛があふれているところ。
誰でもが心強く生きていけるわけでもないし、誰でもを信じられるわけでもないけれど、それでもみんなが誰でも何とかして幸せになる方法はないかしら、といつも思わされる。
ボーダー(境界例人格障害)の女の子が出てくるのだけれど、うまく描かれている(読んでてざらつく)ので、かなり読みづらい思いをした。自分の人の好さは、ボーダーと破壊力の点では変わらない。紙の裏と表だ。
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