最近の電子書籍やら自炊代行業やらに関する騒ぎを見ていて、そろそろ何か言っておきたくなってきたので、久々にブログを更新することにした。
こんな話もあることだし。
そもそも、これらの騒動の根本には、現代の書籍流通事情に合わせて再販制度のリストラクションを行っておくべきだった出版業および出版流通業界が、ソフトランディングへ向けての努力を長年怠ってきた、という問題がある。というか、根っこにはそれしかない。
あげくに、アマゾンやアップルなどの「突然の」黒船襲来に怯えて、すったもんだしている様は、思いのほか早く将軍様を失って後継者への権力委譲にあたふたしている金王朝を思い起こさせる。いや、一応準備を進めつつあっただけ、金王朝の方がましかも知れない。
余談だが、自炊代行業者に「裁断」された本を会見場に持ち込んで「ほら、私たちの本がこんなふうにされちゃってるんですよ」と怒りをあらわにする売れっ子()著作権者さまたちには縁のない話だろうが、これまで版元は絶版する!と決めた本を「断裁」してきたわけで。
バーゲンブック(B本−びーぼん)として、○の中にB印のハンコを本の天に押して、「非再販本ですからいくらで売ってもいいですよー」と宣言して流通させるという多少緩い処分方法もあるが、「大事」な本を赤いインクで汚すことによって初めて新古本として定価以下の価格で流通できる、とまあそんな風である。
再販制度について、もっと詳しく知りたい方は、Wikipediaの再販売価格維持に日本に導入された経緯や国際的な状況なども書いてあるので、読んでいただくとよいかと。
とか、書いていたら、熱いものが込み上げてきて、何だかすごく長い文章になったので、今日はさわりだけで。続く……。
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